「パソコンの出来る方」というプリントショップの募集要項。仕事の内容は刺繍機械の操作とのこと。「おもしろそうだなと思って入社したら、機械も新規導入。社内に使える人は誰もいなかったんです」。そう笑うのは「刺繍屋 McQueen」の小林元さん。当時、小林さんにとっても刺繍は未知の分野。独り任され、分厚いマニュアルを頼りに格闘するも「1年間はものにならなかった」と言います。

 

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専用ソフトを使って図案を刺繍機用データに変換。その指示通りに機械が針を打つ。単純そうに思える作業ですが、現実はそう甘くはありませんでした。モニター上は真円でも、出来上がりが楕円になったり、糸の密度が無かったり、逆に詰め過ぎて針が抜けなくなったり、失敗の連続でした。生地や糸の特性、重ねの順序等々、マニュアルには書かれていない「美しく仕上げる方法」を手探りで探す日々。持ち前の反骨心で機械と格闘するうちに、気がつくと「刺繍」の奥深さにはまっている自分がいました。「誰にでも出来る技術じゃない。極めたらおもしろいものになる」。その思いがどんどん膨れ上がって10年目、満を持して「刺繍屋 McQueen」が誕生しました。

 

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「刺繍屋と言えば『ネーム刺繍』という業界のイメージを払拭したかったし、どこででもやっていることでお金をもらいたくなかった」という小林さん。趣味であるクラブDJになじみ深いアイテム、3D(盛り上がった)刺繍を施したキャップに取り組みます。しかしそこにも苦労はありました。「なかなか思い通りにいかず、失敗作の山ですよ」。やっと納得できるレベルになったこの商品が、思惑以上の口コミ効果を発揮しました。「被っている人が『それ、どこで作ったの?』って聞かれる。要するに商品が勝手に営業して歩いてくれたんです」。今、受注の8割を占めると言うキャップには、全国からニーズがあると言います。

 

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カフェ?古着屋?そんな趣きを感じるショップの什器やインテリア、ロゴデザインは、小林さんのイメージを、その道のプロである友人たちが協力して形にしてくれました。 「真剣に関わってくれた友人たちの姿を見て『俺も一生懸命この仕事に打ち込もう』って、前向きなパワーをもらいました」。開店から3年。ターゲットを絞ったマーケティングが功を奏し、製作に追われる毎日です。「今度は自分が頑張っている姿を通して、誰かにパワーを与えられたらいいですね」。

 

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刺繍屋 McQueen(マックイーン)

所在地 札幌市白石区東札幌2条5丁目9-8 ハイムカトレア1階
TEL 011-595-7710
営業時間 12:00〜20:00
定休日 日曜
URL http://mcqueen.so

※各種情報は記事掲載当時のものです。現在は変更となっている場合がございます、予めご了承ください。

札幌市白石区東札幌2条5丁目9-8 ハイムカトレア1階

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